2004/11/11(木)
NHK総合「夢・音楽館」第63回 出演
TV |
http://www.nhk.or.jp/yume/index.html
23:15-23:44
ORIGINAL LOVE
忌野清志郎バンド
司会:中村雅俊(桃井のピンチヒッター)
なお収録は10月13日。
以後の放送予定
11月16日(火)総合テレビ(再放送) 深夜2:00-2:49 11月17日(水)BS2
田島と清志郎の共演って、ちょっと面白い。15年変わり続けることを売りにしてきた男と、35年スタンスの変わらない男の共演。そういえばこの二人ミツキヨっぽいよね。
3人が飲んでいた焼酎は?
misc |
id:rararapocari さんのコメントからの質問。
NHK的配慮によりラベルはまったく見えませんでしたが、「幻の焼酎」ということで「森伊蔵」だろうと思っていました。何か確証はないか?と探してみましたが、かすかに見える裏ラベルの文字の配置から、やはりこの酒で間違いないようですね。
http://www.geocities.co.jp/Foodpia-Celery/4444/shochu/moriizo.htm
田島はこの酒を飲んで「オレって酒飲めるじゃん」と開眼したそうです。「これ瓶は珍しいんですよね」と田島は言っていますが、甕出しなんて見たことない…。
とてもおいしい酒ですが、いま不必要に高いです。上のサイトでも言われているとおり、順当な値段でこそ味の価値がわかると思います。
『街男 街女』酒めぐり
misc |
「街」と同時に「酒」のアルバムでもある今回のアルバム。各曲ごとに酒をチョイスして遊んでみました。ライヴ前後の参考になれば幸い……あんまり役には立たないか。
築地オーライ 「吉野家の冷酒」
築地といえば吉野家創業店(すごい偏ってる…)*1。まずは皿並(丼ではない)と冷酒で景気付け。チープな味わいがつゆとよく合う。この安っぽさがわからないようじゃ、オトナじゃないね。でも酒は3本まで。あんまり粘るなよ。往来!
なお、築地市場に「夜の酒場」はほとんどないはずなので気をつけてね。
銀ジャケットの街男 「エラドゥーラシルバー」
テキーラは、竜舌蘭の蒸留酒。「シャンパン」と同様、メキシコの特定の地域・原料で作られたものしか「テキーラ」とは名乗れない*2。単純にアルコールの強い酒じゃないのね。
日本では「オルメカ」がメジャーだけれども、ここでお薦めしたいのはエラドゥーラ。アガベ100%の良質品。しかもリーズナブル*3なのがうれしい。樽詰めにして色の付いた「ゴールド」と、樽詰めしない「シルバー」がある。シルバーは、香りの複雑さは少ないが、原料の竜舌蘭の甘い香りが楽しめる。でもショットで10杯はもったいないな。ゆっくり飲もうよ。
沈黙の薔薇 「フォアローゼズ」
田島の言葉によれば薔薇は一本だけだったはずなんだけど、ここは豪勢に「4本」行きましょう。バーボンの名品フォア・ローゼズ。気品のある香りと滑らかな甘さは、ワルツも似合ってしまう。バーボンの独特のきつい香りが苦手な人にもこれはお薦め。
「死の誘惑のブルース」 丸眞正宗
実は酒のない曲。困ったな。ハードボイルドっぽい曲だから適当なバーボンでもいいがさっき挙げてしまった。では「東京の番外地」*4にちなんで丸眞正宗はどうだろう。23区内に唯一ある蔵元。一度行ってみたいのだけど、残念ながらその機会がない…。
http://www.kitanet.ne.jp/~m-koyama/kaisya.html
赤い街の入り口 「ローデンバッハ」
テスタマッタ(=Crazy)といううってつけのイタリアワインがあるそうなのだが、残念ながら飲んだことがない。
「赤」ということで、赤いビールはいかが? ローデンバッハというベルギービール。赤っぽい色のモルトで造ったビールを、オークの桶で2〜3年熟成させる。桶に住み着いた乳酸菌のおかげで、フルーティな香りと酸味の効いたビールができあがる。味の深さに気が付けば「くれいぢぃ」(病み付き)になること請け合い。
創業者の一族には『死都ブルージュ』というそれっぽい名前の小説を書いたローデンバッハがいる。
ひとりぼっちのアイツ 「ジンバック」
まさに「酒」の曲。バーボンロック、ウィスキーロックの後でジンバックを頼むというのは、「今晩はトコトン飲むぞ」というサインだろう。ドライなジンとジンジャーエールの炭酸で、最初の酔いをリセットしようという魂胆だ。相手が苦手なら逃げ出した方がいいだろうが、そんな風に冷静な判断力も残っているから、最後まで付き合ってみるのも一興。この曲のモデルは田島自身なんだろうが、自分の中では知り合いの女性が思い浮かぶ。あまりに曲通りの女性なんで。
ジンはシンプルにビフィーターで。ジンジャーエールはオトナらしくウィルキンソンでお願いしたい。
Yen 「ヱビスビール」
これも酒とは関係のない曲。「Ye」からヱビス(Yebisu)が辛うじて思いつく程度。
マイケル・ジャクソンという、米人歌手ではなくイギリス人の酒評論家のおかげで、最近では「ドルトムンダー」というスタイルに分類されることが多い。よく「苦い」といわれるビールだが、ドイツのビール史的観点からいえば、実は苦味は抑え目。ビールが今よりももっと苦かった明治期に開発されたビールが、今でも化石のように残っているというのが、その苦味の理由。
お金は大事だが、別にケチる必要はない。節税発泡酒を飲んで気持ちも小さくなるくらいなら、100円多く払ってヱビスを飲む方が幸せも大きくなる。
それにしても、サッポロブラックを亡きモノにしてまでヱビス黒を出す必要はあったのか?と思っているのは自分だけだろうか。
或る逃避行 「野うさぎの走り」
この曲の乱痴気騒ぎ振りにはラムも似合いそうだが、田島は「森伊蔵」を飲んで酒に目覚めたそうなので、ひとつくらい焼酎も。「野うさぎの走り」といううってつけの酒がある。「百年の孤独」という有名な焼酎と同じ蔵元黒木本店の米焼酎。スッと抜ける軽快さは逃避行のお供にもいいだろう。*5
夜の宙返り 「ボウモア」
潮風の香りのするモルトウィスキー。ラベルのカモメを見ながら遠い街に思いを馳せよう。*6
鍵、イリュージョン
すごくプライヴェートな感性に響く曲だから、ここはあなたの一番好きな酒を。自分はオルヴァルかマッカランでも飲んでます。美味い酒に言葉は不要。
ライヴ曲予想
予想 |
もうひとつお遊び。やはりrararapocariさんもやろうとしていたライヴ曲予想。ライヴは明日からですのであしからず。
- 築地オーライ
- ふられた気持ち
- 死の誘惑のブルース
- 朝日のあたる道
- のすたるぢあ
- 沈黙の薔薇
- 夜の宙返り
- Yen
- 愛のサーキット
- 銀ジャケットの街男
- ブギー4回戦ボーイ
- 接吻
- The Rover
- こいよ
- 鍵、イリュージョン
encore1
encore2
- オープニングはアレ以外には考えたくない。
- 「鍵、イリュージョン」はぜひ本編ラストで。
- 「Yen〜愛のサーキット」をなんか聞いてみたい。
- なんとなく「月裏」やんないかな。(ヤマ張り)
- カヴァーもやりそうだけど、正直わかんないっす。*7
文脈的にやらなさそうだけどやってほしいのは
「青空」「MP」「ショウマン」「Glass」
過去曲だと「TIME」「Best Day」「ミリオン」「ブロンコ」
田島の歌詞世界
雑感 |
コメントにしようと思ったが、トラックバックにした。
http://originallove.g.hatena.ne.jp/keyillusion/20041105 へのアンサー日記。
そういった「聴き流せないメッセージ」みたいなものが、過去の作品では出せていなかったのだと思う。
はてなダイアリー - はてなダイアリー始めました。
このrararapocariさんの指摘はなるほどと思った。ラスト2曲だけがなんだか世界が違うのは、この「メッセージ性」の強さ(社会的政治的なものではなくて)なのかもしれない。
「歌詞を書くのは曲作り以上にきつい」と公言してはばからない田島が、歌詞にこだわるようになったのはいつごろだろう?*8 『L』のときにはもう明確に拘っていたのは覚えている。歌詞の世界が変わったのは、「朝日のあたる道」くらいからだろうか。『EYES』のころから社会性を意識しだしたり。レッド・カーテンのころはまだ英語で歌っていて、「リアリティ」を追求しようと日本語の曲も書くようになっていったのだっけ(当時のインタヴューによる)。
オリジナル・ラヴの音楽は、楽曲やヴォーカルばかりに目が奪われて(当然といえば当然だが)、歌詞に関してトータルな分析を見たことがない。過去インタヴューはだいぶ溜め込んでいるから、それを足がかりにしていつの日かまとめてみたい。ネックは時間よりも、自分の詩的文学的センスだけれども…。