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バベルの塔または火星での生活 このページをアンテナに追加 RSSフィード

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2006/06/03 (土)

[]『キングスロード』5ヶ月目の感想 『キングスロード』5ヶ月目の感想 - バベルの塔または火星での生活 のブックマークコメント

ついでなので、このまま続けてしまおう。

キングスロード』も約半年聴いてきて、好き嫌いがハッキリとしてきた。一言で言えば、A面よりもB面ばかり聞いてしまう自分がいる。

ダウンタウン」を聴くと、なぜだか「Blue Talk」を思い出す。都会の夜の開放された気分をうまく歌っているということなのかな? 歌詞も、自然と口をついて出てきてしまう。

青い鳥」に関しては、第一印象と変わらず。この曲を聴いて、心の襞を震わすことなくいられるオリジナル・ラヴのファンなんているんだろうか?

「青年は荒野を目指す」は、格好いいよね。フォーク・クルセダースのオリジナルも、途中の変調するところが格好いい。荒野を目の前にして自分を鼓舞する様は、「草原のマルコ」(「母をたずねて三千里」の主題歌)と同じくらいシビれる*1田島のヴァージョンは、このアルバムの中でも一番アレンジを変えているものなのだが、形は変わっても、そういう「心意気」をしっかりとカヴァーしているあたりが、本当に格好いい。

「エミリーはプレイガール」には、田島サイケデリック音楽への思わぬ才能を再確認してしまう。やっていることは、サイケというよりパンクな感じなんだけど、幻惑感はキッチリと出ている。なんていうのか、カクカクした、グルーヴ感に欠けるギターが、案外サマになっている。オリジナルと聞き比べても、本当にいいカヴァーだと思う。しかも、おマヌケな邦題*2をそのまま歌いきってしまうバカバカしさは、田島ならでは。元祖「メジャー・カルト」デイヴィット・ボウイもカヴァーしているそうなんだけど、それも聞いてみたい。

先のキングスロードツアーで、「荒野を目指す」と「エミリー」がカットされてしまったのは、まったく意図がわからない。いやもう、ただただ残念。

それに引き換え、A面はちょっとなぁ…と思うことが多い。

まず、「きみのとりこ」が、どうにもニガテだ。ビートルズのヴァージョンを聴けば、もっと違う見方になるのかもしれないけれど、スモーキー・ロビンソンの優しい歌声のとりこになってしまった今となっては…。

そしてなんといっても、「さよなら、ルビーチューズデイ」だ。ここで、『音楽と人』2006年2月号のインタヴューから、田島の言葉を引いてみる。

このアルバムで名曲といわれる歌の素晴らしさを誠意をもって伝えたかったというか。俺が俺が!という感じで自分をアピールするんじゃなくてね。俺節とか俺道とかが前面に出ているものではなく、誰もが普通に思う気持ちを掬い取ってそれを突き詰めたものですから。俺ってどうだ!みたいに自我を押しつけるようなものではないんだよね、ポップスというのは。

この言葉をB面に照らして読むと、とてもよくわかる。「荒野を目指す」が、アレンジは違うのに同じ気持ちをカヴァーできているというのは、まさにこの考えがうまくはまったからに違いない。

しかし、「きみのとりこ」「さよなら、ルビーチューズデイ」に関してこの言葉を照らし合わせると、どうしても疑問符が付いてしまう。ただし、「きみのとりこ」は、「スモーキー・ロビンソンのカヴァーではなくて、ビートルズのカヴァー」だそうなので、そちらを知らない自分がどうこう言うのは措いておく。

でも、ストーンズの「ルビーチューズデイ」があんな無骨なアレンジになってしまうのは、どうにも理解ができない。田島の日本語訳詞を読んでもわかるように、原曲はもっと儚い感じですよ。そんなナイーヴな歌詞を、サル顔のミックが歌うそのミスマッチぶりが…おっと、これは言い過ぎ。とにかく、あのアレンジでは、せっかくの訳詞も生きてこないように思うのだ。

…えーと、うまくオチがつかないな。誉めと貶しの順番を間違えたか。本当は、『街男 街女』で宣言された「新装開店オリジナル・ラヴ」と、田島の現状なども交えてまとめたかったのだけど、例によって上手くまとまらず。

次回ライヴタイトルは「13号室からの眺め」。シュールな感じ? それとも、より日常性に立脚する感じ?

追記:いま、『キングスロード』第一印象を読み返してみたら、このときすでに同じことを言っている…。それどころか、物言いが一層キツクなっているような…。

*1:作品の順序は逆である

*2:原題の意味は「エミリーのプレイを見ろ」。

yokoyoko2006/06/04 12:59はじめまして。いつも読ませていただいてます。トラックバックありがとうございます。
私はビートルズ派で、ストーンズは2,3枚+ベストを大人になってから聴いただけなので全く思い入れがないのです。だからか(?)「さよなら、ルビーチューズデイ」は好きです。田島の声には、あの無骨なアレンジのほうがせつなさが出るんじゃないか、と思ったりします。原曲もすごく好きですけど、やはりどうも60年代風だし。
かくいう私も、ライブで聴いた「Something」はどうもしっくり来ませんでした。やはり思い入れが強い曲は難しいですね。
「キングスロード」5ヶ月弱聴いて、やはり「青い鳥」と「エミリーはプレイガール」が自分の中の一番となりました。POP宣言しているけれど実は「エミリー」のようなのが得意分野なんじゃないでしょうか。そうそう、「♪エミリーはプレイガ~ル~」って日本語で歌いたかったからこの曲を選んだ、とラジオで語っていましたよ。

CDJCDJ2006/06/05 18:11おひさです。「キングスロード」とそのライヴ何かわかりますわ。それって多分、「アルバムにプロデューサーたてる、たてない」という去年の夏ぐらいかなそれに繋がる気がしてなりません。プロデューサーをたてるかもこれ凄い衝撃でしたが。最近のアルバム結構パーソナルな感もあるし。プロデュースと田島俺節。ちょっとここらで冒険して欲しいかなと思いますが。プロデューサー 誰がいいと思いますか?

originalovebeeroriginalovebeer2006/06/06 00:41>yokoさん はじめまして。唐突なトラバで、失礼しました。
やはり「思い入れの問題」ですかね。反証を示されて、納得しました。「Ruby Tuesday」は、ブライアン・ジョーンズのメロトロンがないとダメなんです(笑)。
自分は、ライヴの「Something」は後で歌詞だけ知ることができたのですが、"脳内再生"ではかなり感動しました(あ、『アビーロード』は非常に好きなアルバムです)。
田島は実は、わざわざ「宣言」をしないと、POPSができない人なのだと思います。ほぼ日でだったと思いますが、「観念的な音楽を作るほうが簡単で、肉体的な音楽は意識して作らないと難しい」なんてことも言ってました。そして、そういうギリギリのところから搾り出てくる音楽が、われわれを魅了して止まないのだと思います。

originalovebeeroriginalovebeer2006/06/06 00:43>CDJさん おひさです。『街男』では「俺節」に一定の限界が見えたと思うので、新作では、ぜひプロデューサーを立てて欲しいですね。でも、いまのところそういう音沙汰はないですね。プロデューサーにふさわしい人…うーん、最近の人はぜんぜんわからないのでうまいのが思いつきません…。初心に帰って小西康晴、山下達郎…あ、大瀧詠一に頼んで「BE MY BABY」日本語版作成(笑)。いやいや、こういう周辺からは、もう離れたほうがいいんでしょうね。若くてイキのいい人にやっていただきたいです。

rararapocarirararapocari2006/06/07 00:28「草原のマルコ」に深く頷きました。見えてくる景色が同じですね。
ちなみにプロデュースについて一言。全くありえないことですが、個人的には『L』が大好きで、くるり『図鑑』も好きなので、ジム・オルークとがっぷりよつに組んで共同プロデュースが望みです。(『HAPPY END PARADE』で実現していますが、足りません。)

originalovebeeroriginalovebeer2006/06/07 08:32あのとき、ジム・オルークと本当に顔を合わせたんでしょうか? どちらのコメントもなんかすれ違いを感じました。あれはなんか消化不良な感じだったので、ぜひガチンコでやってもらいたいですね。
ネタ的には、あと高野寛とか。

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